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コミュニケーションの最適化を考える。マーケティングメトリックス研究所
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 2011年いろんな意味で激動の年でした。
我々の業界でも「今年は変化が大きかった」とおっしゃられる方が多いです。
私、個人的には分析対象データの量と質が明らかに変化したと感じています。
これまでの延長では通用しない変化です。

質の変化は、SNSによるものです。少々専門的になりますがグラフデータ
(折れ線グラフとかのグラフではないです。グラフ理論やトポロジーも
関わってくる分野です)と呼ばれる”つながり”の構造を考慮したデータを
扱う必要に迫られてきました。
まだ新しいものであり具体的にどう使っていくかはこれからですが、近い将来、
我々の分析には必須のものになっていると思われます。
私も遅れないように勉強しないとですw。

量に関しては言わずもがなですね。 

 5年ほど前からWebデータを使った分析は、単なる広告効果測定やアクセス解析、
リスティング最適化だけでなく、「WEBにはもっとデータがあるのだから
もっとわかることあるよね。」という動きがマーケティング業界で一般化してきました。
その頃はまだ分析の目的な明確にあったのは稀で、マーケティング分析を専門に
行っているアナリストなどが半ば実験的に探索的分析を行ったりして、
データ分析の可能性を探っているという段階でした。

 そして、今年は”BIG DATA”というキーワードがバズワードにもなったほど、
データ活用の可能性に脚光が浴びせられた年でもありました。データ分析の専門家だけでなく、
マーケティングプランナーレベルの方でもデータ分析からのインサイトやデータを使った直接的な
コントロールに期待が高まり、データ分析関連の様々な記事や発表がありました。
 しかし、データ分析でこれまでになかった画期的な事ができると期待したものの、
実際にデータを触ろうとすると、あまりの”BIGさ”に単純集計さえもままならないという
経験をされた方も多いのではないでしょうか。

 私は分析系マーケターとして、これまでさまざまなデータ分析に携わってきたつもりですが、
確かにこの数年のデータ量の増大と、いままでは”データ”なんて口にしなかった方々からの
マーケティング分析の期待の膨らみ方に驚いています。
そしてその期待を背に、今年取り組んだ事の一部を紹介します。




1)アトリビューション分析

 これもBIG DATAをシンプルにしようとする動きの一つ。媒体や施策を跨いで、評価指標を1次元的に表現しようとしたもので、どう呼ぶかは別にしても我々も含め他でも同じ考えで指標化してした方も多いと思います。

 いまのところ、アトリビューション分析というと複数のリスティング媒体、ディスプレイ広告、アフィリエイトなどのネット媒体で、目的変数がコンバージョンという、まだまだマーケティング的には一部を切り取っただけのものですが(個人的にはマイクロアトリビューションと呼んでいます)、この考え方をより広範囲に適用(多少ゆるい定義になったとしても)し、また目的変数が購買金額やLTVなどの先を見た指標になることで、さらに広範囲に使いやすいものになると考えます。



2)ビュースルー計測
 我々としてはDATAがBIGになった原因の一つがコレ、ビュースルーです。弊社では秋頃からビュースルー計測の実験を行っており、現在では取得に関する技術検証を行っている最中です。
同時に取得されたデータをどう料理すれば、広告/マーケティングプランに役立つ情報が得られるのかを分析しています。ポストクリックデータに比べ、数百倍〜数万倍のデータを扱う必要があるため分析系の機材やツールの見直しも図っているところです。

 まだ実験段階ではありますが、View to Click, View to CV, View to 自然検索を計測できることが確認され、ディスプレイ広告の {View+Click} でのコスト効率や、(Click+自然検索)/View数といった自然検索を含むCTR的な指標でのクリエイティブ評価などが可能になりました。

 もちろんビュースルーも含めたアトリビューション分析を行っていますが、これまで見えなかった課題もみつかりました。全体一気通貫でのアトリビューションではポテンシャル市場に対する効果が評価しにくく、場合によっては目的毎にタッチフローを途中で分断して評価するなどのやや複雑な処理が必要かなとも考えています。その都度モデルを作るのは無理があるので、3〜5パターンくらいのモデリングができるとよいかもしれません。



3)ソーシャル
 今年はFacebookが急拡大しましたね。Facebookページやいいね!ボタンといった、企業として使いやすい機能を実装し、さらにFacebookインサイトといった分析ツールまですべて無料で利用できるということで、”Facebookマーケティング”なる、ちょっと本末転倒wなバズワードまで産まれました。

 我々、マーケティング分析屋としては、タッチポイントの一つとしてFacebookの効果も計測してみました。Facebookページに埋め込んだ計測タグが反応することが確認でき、Facebookページからのコンバージョンを計測しました。このやり方で他の広告との効果比較を行う事が可能です。また、Facebookインサイトではコンバージョンまで測る事ができないので単純にページからのCV効果をみることが可能です。



▼2012年の展望
 2012年はビュースルーを含めたアトリビューション的な効率化の分析と施策へのフィードバックがより進むことが予想されます。第三者配信の普及や計測業者の対応が後押しするでしょう。

もうひとつ、いまいち進んでいなかったポテンシャルターゲットへのアプローチに関わる研究がホットになると考えます。

 Webのデータでなくても、アンケートデータをゴリゴリに分析する事で人々の意識を抽象化し、ポテンシャルユーザーを定義(プロファイリング)することができます。嗜好性が強い商材の大きなキャンペーンでは、そこからマーケティングコミュニケーションを組み立ることがあります。WebのBIG DATAをうまく抽象化できれば、アンケートデータがなくても、もっと効果的なターゲティングが可能になります。このようなWebデータの抽象化、ターゲティングとオーディエンスターゲティングの機能がうまく働けば、これまでにないポテンシャルユーザーへのアプローチが可能になるでしょう。


アドエビス製品の中にこれらの計測/分析機能をどう実装し、どう皆様のお役に立つ事ができるか、試行錯誤の毎日ですがまた来年もよろしくお願いいたします。



マーケティングメトリックス研究所 中川