Bリーグの大阪エヴェッサが優勝する可能性を分析してみた

 

9月22日にBリーグ(男子プロバスケットボールリーグ)が開幕しました。

今シーズンはB1リーグに18クラブが参加しており、東地区・中地区・西地区の3つの地区に分かれています。

私たちの大阪エヴェッサは西地区所属です。

今回はBリーグのBOXSCOREから得られたデータを用いて、大阪エヴェッサが今シーズン優勝することができるのか分析してみたいと思います。

同じく大阪を拠点とするロックオンとしても、ぜひとも大阪エヴェッサに優勝して欲しいです!

 

優勝の定義を確認する

そもそもどうすれば「優勝」することができるのでしょうか?

大阪エヴェッサが所属するB1リーグでは60試合のリーグ戦を行い、勝率で順位を決めます。勝率が同じ場合は得失点差が多いクラブの方が上位となります。

そして各地区の1位と2位の6クラブと、各地区の上位2クラブを除いた12クラブのうち上位2クラブの計8クラブがチャンピオンシップに出場することができます。そこでトーナメントを勝ち上がっていくことで晴れて優勝となります。

ですからまずは西地区で上位2位までに入ることが優勝するための第一歩ということになりますね。

 

これまでの試合経過(2016年11月7日時点)

最初に試合経過を表にまとめてみました。

 
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11月7日時点では、各クラブ14試合を終えています。この時点で各クラブの差が出てきていることがわかります。

しかし、まだ50試合ほど残っているので1位だからといって油断は禁物ですし、最下位でも巻き返しがまだまだ可能ですね。

大阪エヴェッサですが現在は西地区で3位となっています。勝率で見てみると50%とちょうど勝利数と敗戦数が同じになっています。しかし、得失点差で見てみるとプラスとなっているので、スタートはそこそこ良いと言えるでしょう。

2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズとの差も、勝率では少し負けていますが、得失点差では大阪エヴェッサの方が上回っています。スタートは負け越していましたが、近々の試合は巻き返してきているので、大阪エヴェッサは西地区で上位2チームに入る可能性はかなり高いと思われます。

また、西地区は得失点差のばらつきが小さいように見えるので、他の地区に比べて落ち着いた戦場といったところでしょうか。

 

東地区はやはり強豪である栃木ブレクッスとアルバルク東京が上位を独占しています。東地区はまさに激戦区ともいえるでしょう。

 

勝率が高いクラブの特徴は何かを探る

BOXSCOREには3ポイントシュートの試投数や率、リバウンド数など様々な指標があります。また、BOXSCOREの指標を組み合わせて試合のパフォーマンスを定量化することもできます。

そこで、今回は攻撃効率というものを新たに追加します。

攻撃効率とは「ポイント総数/攻撃回数(シュート試投数+フリースロー試投数×0.43+ターンオーバー数)」で算出することができ、攻撃効率が高いクラブほどオフェンスのパフォーマンスが良いということです。

今回扱うBOXSCOREの指標をまとめておきましたので参考にしてください。

 

指標 説明
3FGM 3ポイントシュート成功数
3FGA 3ポイントシュート試投数
3FG% 3ポイントシュート成功率(3FGM/3FGA)
2FGM 2ポイントシュート成功数
2FGA 2ポイントシュート試投数
2FG% 2ポイントシュート成功率(2FGM/2FGA)
FTM フリースロー成功数
FTA フリースロー試投数
FT% フリースロー成功率(FTM/FTA)
OREB オフェンスリバウンド数
DREB ディフェンスリバウンド数
REB リバウンド総数(OREB+DREB)
AST アシスト数
STL スティール数
BLK ブロック数
TOV ターンオーバー数
PF ファウル数
攻撃回数 3FGA+2FGA+TOV+(FTA×0.43)
攻撃効率 得点総数/攻撃回数×100

 

次に勝率が高いクラブの特徴を探ってみます。そこで勝率に関係がありそうな指標を見てみましょう。

 
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相関係数を見てみると、一番得点を獲得することができる3ポイントシュート(3FG)は勝率にはあまり関係はないようです。

3ポイントシュートより2ポイントシュート(2FG)やフリースロー(FT)の方が勝率に関係があるようです。

ディフェンス面で相関があるのはディフェンスリバウンド(DREB)です。相手のシュートミスをしっかりと拾うことが大切ということでしょうか。

また、ブロックシュート(BLK)の相関も高いので、いかに相手にゴールを決めさせず、着実に得点を獲得するという攻守のバランスが非常に重要だということがわかりますね。

 

勝率に相関が一番強かったのは攻撃効率の0.84でした。やはりクラブの得点源となるオフェンス面が一番重要ということでしょうか。散布図を見てみるとよくわかります。

 

勝率と攻撃効率について
勝率と攻撃効率について

 

綺麗な右肩上がりの直線が見えますね。大きく外れているクラブもあったりしますが、そのクラブに関しては後述します。

 

実際に各クラブの勝率と攻撃効率がどのようになっているのかを見てみましょう。

 
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約半数のクラブの攻撃効率が90を超えています。

特に上位にいるクラブほど攻撃効率が高いことがわかりますね。

まずは攻撃効率を90まで上げるということが上位への道に見えますが、横浜ビー・コルセアーズの攻撃効率は91.58にもかかわらず順位は5位となっています。

その原因を探ってみたところ、横浜ビー・コルセアーズは他の区すべてのクラブの中でもっとも失点が多く、ディフェンス面に欠けているからなのではないかと考えられます。

攻撃回数は平均並みで攻撃効率は高いので、ディフェンス面を見直すことで上位に上がれる可能性があるのかもしれません。

 

そして驚くのは栃木ブレックスの攻撃回数です。さすが強豪クラブなだけあって攻撃回数が他のクラブとかなりの差があります。もしもこのまま攻撃効率が上がると誰にも止められなくなるのではないでしょうか…。

また、川崎ブレイブサンダースの攻撃効率が100を超えていることにも目を引きますね。シュートの成功率を見てみるとその凄さがわかります。

 
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2ポイントシュートの成功率が他のクラブと比べてかなり高くなっています。

またすべてのシュートを合計し、その成功率を計算するとやはり川崎のシュート成功率は高いです。

一方で、現在1位の栃木ブレックスのシュート成功率はやはりとても高いとは言えませんね。

ポイントとしては攻撃回数と攻撃効率のバランスということでしょうか

極端に攻撃回数が高ければ良いというわけではないしそれは攻撃効率にも同じことが言えそうです。

 

ちなみに大阪エヴェッサはスリーポイントシュートの成功率が一番高いです。今リーグの3ポイントシュート成功率トップ10に入るジョシュ・ハレルソン選手が大きく貢献しているのかもしれません。

また、大阪エヴェッサの綿貫瞬選手がフリースロー成功率94.1%で個人成績一位となっています。

 

主成分分析でクラブの特徴を探る

先ほどまでの分析でも各クラブの特徴がだいぶ見えてきましたが、今度は主成分分析を用いてもう少し特徴を探っていきたいと思います。主成分分析では勝率への相関係数が0.3以上かついくつかに指標を絞って分析します。

 
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主成分分析の結果を見てみると、縦軸としては、上側は攻撃回数やフリースローのシュート成功率やブロック数などの指標があります。

横軸の左側に攻撃効率やディフェンスリバウンドの指標があり、ASTやフィールドゴールの指標があるので、効率重視のクラブがいます。

なので基本的に横軸の左に行くほど勝率の高いクラブがいる傾向にあります

そして、その反対側はターンオーバー(TOV)やファウル(PF)の指標があります。これらの指標は相手に攻撃権を与えてしまっていることを表しているので勝率を下げているということがわかります。

しかし、負けているクラブほど4Qにファウルゲームに持ち込む戦術を採用することが多いので、勝率の低いクラブにファウルが多い傾向にあるのは当然とも言えそうです。

 

そして主成分分析の結果と実際のデータを見ながら改めてグラフを作成しました。

 
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攻撃効率を重視しているクラブは勝率が高い傾向にあります。そして主導権を取れていないクラブほど勝率の低い傾向にあります

そこで、応援している大阪エヴェッサはというと、今の所バランスが取れているといえるでしょう。

順位的に見ても3位ですので、どちらに転ぶかわからない状況といった感じでしょうか。理想としてはオレンジ色の領域にシフトしていくことだと思います。

なのでもう少し攻撃効率を上げていかなくてはいけません。

現在の大阪エヴェッサの攻撃効率は約88ですが、これを90以上に持ってこれると上位2位に入れる可能性が高くなりそうです。

攻撃回数は他のクラブと比べてみても平均以上あり、攻撃のペースは良いと思います。

また、シュートの成功率はスリーポイントシュートに関しては十分であると考えられますが、その長所を生かして3ポイントシュートの成功率の高いジョッシュ・ハレルソン選手に攻撃の機会を多く与えるなどの戦略も良いかもしれません。

あとは当たり前ですが、ターンオーバーやファウルの数を減らして主導権を握れるようにすることです。さらに攻撃回数を増やせる可能性も増えてきます。

もし、攻撃効率を落とさず攻撃回数をさらに増やせるのであれば、試合に勝てる確率も上がってくると思います。

試合中の冷静さや慎重さを意識すれば良いということになりそうですね。

 

まとめ

今回はBOXSCOREのデータを使って試合経過や各クラブの特徴などを探っていきました。

スポーツ統計には多くの指標があるので、今回のように主成分分析を用いて分析することで各クラブのポジションがわかりやすくなりました。バスケットボールにもデータ分析が活躍しそうだと改めて感じました。

まだまだBリーグも始まったばかりです。

同じ相手と何度も対戦をするので今後の動向がどのように変化いていくのかがすごく気になります。

大阪エヴェッサ優勝に向けて今後も応援していきたいと思います。