順位とCTRは連動しない?Googleの検索にまつわるリアルじゃない話

 

GENKINGに「リアルじゃない」と評価されたGoogleの検索結果

「お前さん10代じゃねーだろ」というツッコミやGENKINGのポジショントークと間引いて見て適切かはともかく、マメ研も便乗してGoogleにまつわる「リアルじゃない話」を今回は取り上げます。

それは検索結果順位とCTRは反比例しており、順位は高ければ高いほど良いとする以下のグラフについてです。

 

よく見る、順位が下がることにCTRも下がると言われるグラフ。
よく見る、順位が下がることにCTRも下がると言われるグラフ。

 

はたして、このグラフは本当なのでしょうか?週次で当サイトのSEO対策を施している所長としては、違和感覚えまくりすてぃー。なんです。

 

当サイトのCTR×掲載順位は?

GoogleSearchConsoleからDLした、2015年08月24日週から2016年02月08日週までの25週分のデータを使って確認していきます。

まずは25週分のクエリ毎の表示回数、クリック数を、順位単位で集約してみました。そして、その集約した結果でCTRを割り出します。

 

順位毎に集約した結果。
順位毎に集約した結果。

 

折れ線グラフで表すと以下の通りです。

 

マメ研サイトの順位×CTR
マメ研サイトの順位×CTR

 

当マメ研サイトも御多分に洩れず、横軸の順位に対して縦軸のCTRが指数的に減衰しています。

面白いのは10位まで減衰したCTRが、11位以降に再び上昇していることでしょうか。

 

これだけを見ると、先ほど紹介したグラフと何ら変わりません。

しかし注意すべきは「データを順位毎に集約した」ことです。

つまり人気が無くなった(表示回数は減った)けど順位は高い(Googleに評価されている)阪神ネタも、人気がある(表示回数は多い)けど順位は低い(競合が多い)競馬ネタも、順位という縛りで集約しているため、まさに「リアルじゃない」のです。

そこで25週分のデータを一列に並べ、順位とCTRの散布図を作成してみました。

 

横軸は順位、縦軸はCTR
横軸は順位、縦軸はCTR

 

思っていたのと違う結果です。どの順位でもCTR100%がありますね。ロングテールで見ると表示回数1回、クリック数1回というものがあるのでしょう。

結果として、指数的な曲線にはなりませんでした。(若干、指数的な曲線に見えないことも無い、ぐらいのレベル)

 

むしろ、クリック数と掲載順位の方が指数的な曲線を描く散布図となりました。

 

横軸は順位、縦軸はクリック数。
横軸は順位、縦軸はクリック数。

 

ちなみに、40位で跳ねている点がありますが、これは「有馬記念」です。

 

評価するならCTRで見てはならない?見逃される「トレンド」

順位が下がるたびにクリック数も下がるのは、ある意味で当然です。順位が高い=クリックされやすいのですから。この法則が崩れれば、何のためにSEO対策やっているのかわからなくなります。

一方で、CTR×掲載順位のグラフを見ると、順位が高い=CTRが高いとは言えないことがわかります。

つまり順位と分母の表示回数は必ずしも連動していない、ということです。

 

よく考えてみると当たり前の話ですよね。表示回数は、そのページが扱っているキーワードの検索量とトレンドに左右されます

わかりやすいのが「競馬」です。

キーワードツールで「有馬記念」と検索すると、およその検索量がわかります。そして、ほとんどの検索が12月に行われていることがわかります。この偏りがトレンドです。

 

キーワードプランナーで「有馬記念」の検索量を調べた結果。
キーワードプランナーで「有馬記念」の検索量を調べた結果。

 

有馬記念というキーワードは12月に検索が集中していることを踏まえて、週毎の推移を表で確認してみましょう。

 

週毎の結果。
週毎の結果。

 

順位が少し上がっていますが、表示回数は大きく下がっています。当然ですが、トレンドが過ぎて検索量が大きく減ったからです。

さらに「阪神」記事で最も表示回数が多かった「阪神タイガース 優勝」の週毎の推移を表で確認してみましょう。

 

週毎の結果。
週毎の結果。

 

順位は「阪神タイガース 優勝」の方が高いのに、表示回数は「有馬記念」が高い。検索量の違いが如実に表れている結果です。

ちなみにキーワードツールで「阪神タイガース 優勝」と検索すると以下のような結果になりました。

 

キーワードプランナーで「阪神タイガース 優勝」の検索量を調べた結果。
キーワードプランナーで「阪神タイガース 優勝」の検索量を調べた結果。

 

両者を見比べて考えるべきは、掲載順位とCTRとトレンドの関係です。「有馬記念」の方が、順位に対してCTRは数倍高いのです。

これはキーワード(ジャンル?)に応じてトレンド時期が違うこと、その結果がCTRに現れるのではないでしょうか?

検索するモチベートは時期(トレンド)だけでなく、その情報の欲し度合いによって異なるのでしょう。

モチベートによってCTRが可変すると考えるのが適切です。

 

とすると、順位毎で表示回数とクリック数を集約してCTRを算出するアプローチは、すべての人の「検索に対するモチベート」を無視してしまう結果になります。

果たしてこの結果をもとに、良し悪しと評価することが適切なのでしょうか?

少なくとも、時期や状況に応じて判断しなければミスリードに繋がる可能性を秘めていると考えます。

 

まとめ

記事、あるいはクエリをちゃんと評価するなら、検索量やトレンドを元にした表示回数、そしてGoogleに評価された掲載順位、最後にユーザーのモチベートとしての(検索順位を考慮した)CTR、この3点を考えるべきなのでしょう。

ちなみにこの何れも容易に操作できませんが、SEO対策をしっかりやれば掲載順位だけは何とかなりそうです。

あとはモチベートが高そうな話題を見つけたり(それが分かれば苦労しない)、検索量が多いコンテンツを記事にしたり(競合が多すぎる)・・・つくづく大変な世界です。

 

一番面白いのは、新たなキーワードを作り出し、検索量を増やすことかもしれません。

いわゆるドラッカーが言うところの「顧客の創造」です。そのために「マーケティング」があるとドラッカーは言います。ますますデジタルマーケティングは重責を担う職業ですね。

以上、お手数ですがよろしくお願いします。